美容室の独立開業前に知っておくべきリスク

170706pic01

「人間死ぬ気になれば何でも出来る」と言いますが、中々そのような気持ちになって働くことはないかと思います。

「美容師だって死ぬ気でやれば独立開業できる」

美容室の開業は『死ぬ気』にならなくても出来ると思います。本当にその気持ちが必要となるのは、独立開業してからです。

自分のサロンを経営していくために必死になるのです。必死にならなくてはやっていけません。

だからこそ、開業前に『独立開業することのリスク』を知り、しっかりと準備する必要があります。

リスクを知れば、それを回避するための準備や、そうなったときに巻き返すことも出来ます。

スポンサーリンク

美容室の開業においての1番のリスクは借金

実家がお金持ちであればリスクにはならないかもしれませんが、ほとんどの独立開業の場合は借金をすることになるでしょう。

『借りたお金は返していけばいい』

そうです。返していければ何の問題もありません。けれど、自分の経営する美容室で利益が出せず、借金を返済していくことができずに美容室が潰れることもあります。

事業主として廃業しても借金返済義務は残ります。

自分の美容室が潰れた後も働いて稼いでお金を返していかなければなりません。

「お店潰れちゃったし、もう返済なんてしていけないや」などと言えません。

借金をするときには、保証人不要で融資を受けれる制度もありますが、金利が高くなったりと少しハードルが高くなることがあります。

私は、身内に保証人をお願いして融資を受けました。

もし、私が経営する美容室が潰れて、借金返済が困難となったら身内に迷惑をかけてしまいます。大変なことです。

借金するとはこういうことです。美容室を開業するということはリスクを背負うということです。

この借金を最大のリスクと捉え、美容室経営で利益が出せなくなるような事態を回避しなくてはなりません。

利益が出せなくなるリスク

独立を考えている美容師であれば、美容室経営でどう利益を出していくのかは理解しているでしょう。

単純に、家賃や人件費、材料費などサロン運営していく上で必要な経費以上に売上げれば利益が出ます。

利益が出せなくなるリスクは色々と考えられます。

  • 固定費が掛かりすぎ
  • 売上が低すぎ
  • 広告費を掛けすぎ

など、経費と売上のバランスです。

売上が良くても経費の方が高ければ利益は出ないですし、売上が悪くても経費が安ければ利益が出るかもしれません。

いずれにしろ、損益分岐点を越える売上が必要となります。

売上がなければ赤字となり利益が出せません。今度は、売上が上げれなくなる要因を細分化して美容室経営のリスクとして考えます。

経費は想定内なのか

経費に無駄が出ないか考えましょう。

  • サロンの賃料は自分の経営戦略で考えた時に無理がない金額なのか
  • 人件費のバランスは取れているのか
  • 材料比率が高すぎないか
  • 広告の費用対効果はどうなのか

など、開業前シュミレーションを繰り返す必要があります。

経費が高くなれば、その分売上も必要となります。

家賃や人件費などは、売上に関係なく必ず掛かる経費です。お客様のご来店が全く無い日でもお金は掛かっているということを忘れてはなりません。

そう考えると、身の丈以上の家賃の高い物件などは、開業前から結構なリスクとなりえます。

人件費もそうです。自分に余力もないうちから想いだけで高い給与設定にしては、リスクが大きいと言えます。

逆にお金に余裕があり経営戦略にも絶対の自信があるなら、上記のようなことも投資と考えリスクを取るのも考え方の1つではあります。

集客はできるのか

経費(サロンという箱やスタッフに掛かるお金)は大事です。経費は売上を上げるためにも最低限は必要となるものですので。

そして、当たり前ですが売上を上げるためにはお客様が必要です。

お客様が来なくては、美容室の売上はゼロです。

お客様が呼べないこともリスクです。このリスクは絶対に回避しなくてはなりません。

「サロンが出来ればお客様は来る」なんて時代でないことは分かっているはずです。

独立開業時は【集客=利益】と考えて計画しなくてはなりません。お客様を集めることが利益につながります。

固定客の売上で損益分岐点を越えるまでは、この考えを崩してはならないでしょう。

顧客で経営が安定してきても一定数の新規客は必要となるので【集客=利益】という考え方は、経営し続けていく上で1つのポイントとなるでしょう。

集客できないというのは、最も避けたいリスクです。

美容室が潰れる理由はいろいろですが、結局は思うように集客できず、必要な売上を上げることができずに潰れることがほとんどだと思います。

ただ、それだけ集客し続けるのが難しいということです。

私は、独立開業前から徹底的にリサーチし計画・準備をしたので、予想通りの集客は出来ています。今思えばもっと準備すればよかったと感じる部分もありますが。

集客出来なければ美容室は潰れるリスクが高くなります。

逆に、安定して集客することができればリスクを減らすことができます。

開業前から集客手段はしっかり計画しなくてはなりません。

2019’11追記:2店舗目で集客に失敗した経験がいい勉強となったので参考にしてください。
『ホットペッパービューティー掲載せずに美容室新規オープンしたら…』

特に独立開業時は絶対にしっかりと計画して集客に力を注ぐべきです。じゃないと、痛い目に遭います。。

まとめ

美容室の独立開業に限らず、人生とは常にリスクも存在しているということは忘れてはならないでしょう。

美容室の開業時には、借金というリスクを背負うことが多いです。

けれども、リスクをしっかりと理解した上で、このリスクは『目標達成のための投資』という考えにならなくては、独立開業という一歩を踏み出せないでしょう。

リスク、リスク、リスク・・・と書きましたが、失敗したとしても死ぬわけではありません。

本当に独立開業したいなら、一歩踏み出す勇気を持ってチャレンジしてみたほうが良いでしょう。

私も開業する前は「食べていけなくなったらどうしよう。。」という不安はありました。同時に「美容師じゃなくても食べてはいけるだろう」という場当たり的な考えもありました。

今はチャレンジして良かったと思えています。

『リスクを知り、計画準備すること』が大切でしょう。

美容室が潰れる時はどんな時?わかってないまま独立開業は危険です。

スポンサーリンク