【値上げしてみた】美容室の新規クーポン価格を変更してみた結果

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美容室の集客で『新規客限定クーポン』で割引価格を設定しているわけですが、その価格を変えることで集客数にどのような変化が出るのか?

  • 新規客の来店数が増えるのか、減るのか?
  • 新規客の売上は上がるのか?

これは、実際に私の美容室でクーポン価格を変更してみた話です。

結果としては、新規客数は減り、新規客の単価は上がったが売上は落ちました。クーポン価格の値上げの目的とやり方、結果の詳細は次です。

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新規クーポンの値上げ理由

『キャパオーバー』

と言っても、設備的な容量限界ではなく、スタッフ数的にこなせる客数の限界ということ。

もともと小規模なのにスタッフが1人減ったこともあり、新規客を減らさないと既存のお客様にご迷惑をお掛けしてしまうので。

既存のお客様のご予約をお断りすることが目立ってきたし、失客してしまう方も出てきて、予約をうまい具合に埋めることができない日が出てきたため。

席は余っているのにスタッフ不足で来るお客様をお断りしなければならない。勿体無い。家賃や広告費は変わらないのに売上は落ちる。

まさに低迷していくと想像できる流れ。オーナーとしての収入は下がらなかったわけですが、美容室経営で言えばよくない傾向であるのは間違いないです。
(収入が落ちなかった訳は”スタイリストが1人辞めたら美容室オーナーの収入が増えた話”で)

とにかく、既存のお客様を最優先に考えた時、サロンの経営状態で考えた時、新規客数と新規客売上が落ちてもとりあえず大丈夫。であれば、クーポン価格を値上げすれば新規客の来店数は減るであろうという考え。

新規客数を減らすという目的での設定

今回のクーポン価格変更は2回実施しています。

【1回目:1〜4月】

  • ホットペッパービューティーとサロンオフィシャルサイトの両方で新規価格のみ
  • ホットペッパーの掲載プランはそのまま
  • 全てのクーポン価格を20%OFF → 10%OFF
  • メニュー内容や文言などの打ち出し方は一切変更なし

単純に価格のみの変更。集客のためのコンセプトや打ち出しなどは変えず、表示価格の数字だけを変更。

【2回目:5月〜現在(9月)】

  • ホットペッパービューティーとサロンオフィシャルサイトの両方で新規価格のみ
  • ホットペッパーの掲載プランはそのまま
  • 全てのクーポン価格を10%OFF → 8%OFF
  • 価格表示の仕方も変更
  • 30分〜1時間の施術内容の単価の1番低いクーポンをなくす
  • メニュー内容や文言などの打ち出し方は一切変更なし

1回目とほぼ同様に価格を変更し、今回は価格の表示の仕方を変更。
どのように変更したかというと、例えば

【変更前】
カット+カラー+トリートメント ¥10,000→¥9,000

【変更後】
カット+カラー+トリートメント ¥9,000

『定価→クーポン価格』をやめて『クーポン価格のみ』に変更。定価を表示することでお得感が薄れてしまうことを避け、コンセプトに共感してもらうことだけを狙って。

それと、サロンコンセプトとあまり関係性を感じないクーポンをなくして、クーポンメニューに一貫性を出しました。カットだけ、トリートメントだけと云った単価の低くなるクーポンをなくすことで、高単価のお客様を集客し残していくという考え。

このように2段階でクーポン価格の値上げを実施してみました。

値上げをした結果

目的の新規客を減らすことは達成できましたが、やはり新規売上は落ちました。もともとのクーポン価格もそこまで安く設定していたわけではないので、値上げをしたことで単価は上がっても客数をカバーできるほどではありませんでした。

想定内ではありましたが、サロン全体の総売上は少し落ちることとなりました。

月間平均での変化

【1回目の値上げ結果】20%OFF→10%OFF

  • 新規集客数約30%ダウン
  • 30名呼べていたのが21名になるという感じ
  • 単価はほんの少し上がったが、変わらないくらいと言ってもいい

客数は減らすことに成功。単価が思ったほど上がらなかった。

単価が上がらなかった理由としては、全てのクーポンが値上がりはしたが、値上げ前までは出ていた単価高めクーポンの利用客が減ったため。

単価低めのクーポン利用数が多くなり、高めのクーポンが出なくなった。

【2回目の値上げ結果】10%OFF→8%OFF

1回目の値上げから比べた結果

  • 新規集客数50%ダウン
  • 21名呼べていたのが11名になった感じ
  • 単価は1,500円ほどアップ

さらに客数を減らすことに成功。今度は、単価低めのクーポン利用客が減り、単価の1番高いクーポンがよく出るようになった。

クーポン価格値上げをしてからのサロンの変化

新規集客をセーブすることにはなりましたが、既存のお客様のご予約を取りこぼすことがだいぶ減りました。そして、新規でご利用くださるお客様も比較的単価高めのお客様が増えました。

目的は達成でき、自分の収入もほぼ変わっていないので、クーポン価格の値上げ作戦は成功と言えるでしょう。

今回は、定価を変更したわけではないので、そこまで慎重になっていたわけではありませんが、新規クーポン価格の変更も集客には多少なりとも差が出てきます。

サロンの状況次第では慎重によく考えるべきだと思います。

新規客数が必要な段階。新規客より既存客の固定化が重要な段階。など、開業してからの美容室の目標やフェーズで違いはあるでしょうから。

私の美容室の集客は、サロンコンセプトに共感し価値を感じてくれたお客様だけに絞っているので、今回の値上げはそれとうまく合致した施作になりました。

まとめ

新規のお客様も大切ではありますが、いつもご利用くださる既存のお客様の方が大切です。

サロンの売上の推移を見ると、現状は固定客の売上で利益を出すことができていますので、新規集客は必要最低限でいいという考えです。今は。

本当は、設備的な余裕はあるのでスタッフを増やして売上を拡大していき、設備的にもMAX売上を目指して次の展開を考えるべきなのでしょうが、これに関しては色々と思うところもあるわけです。

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