スタイリストが1人辞めたら美容室オーナーの収入が増えた話

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私は、小規模美容室のオーナースタイリストです。

オープンしてから2年が経とうという時、正社員として雇用していたスタイリストが退職しました。

そのスタイリストが退職して1年後、オーナーである私の収入は増えていました。

美容室は労働集約型産業なので、スタッフが減ればその分売上が落ちていくと言えます。

売上が減れば、普通は経営者の利益も減ると想像できるでしょう。

私の場合も、やはりサロン全体売上は落ちました。でも、利益は前より多くなりました。

【スタイリストの退職→売上減少→利益減】という、そんな単純な話でもないのです。

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売上と経費のバランス

利益とは、単純に売上から経費を引いたものです。

売上(収入)が良くても経費(支出)の方が多ければ、利益は出ずマイナスとなります。

売上(収入)が悪くても経費(支出)の方が少なければ、利益が出たことになります。

利益を出すには、売上と経費のバランスが大事になってきます。

スタッフの生産性が重要

辞めたスタイリスト(正社員)の給料が年間400万円だったとする。この400万円は経費です。

それなら、オーナースタイリストが自ら売上を上げて、前年よりサロン全体売上が400万円以上減らないようにすればいいことです。

単純です。

例えば、サロン全体年間売上2,000万とすると、

辞めたスタイリスト年間人件費400万として、

2,000万-400万=1,600万

400万の人件費は支出です。スタイリストが辞めると、この支出がなくなります。

スタイリストが辞めても、サロン全体年間売上が1,600万を下回らなければ、利益は変わりません。他の経費が前年と変わらなければの話になりますが。

1,600万より売上げていけば、利益が増えます。

もっと簡単に言えば、

スタッフ3人で年間売上2,000万より、スタッフ2人で年間売上1,600万の方が生産性が高くなる。

スタッフ1人あたりの生産性が高ければ、利益を出しやすくなります。

上記の例は、細かい経費などは考えてないですが、そんなに違いはありません。

スタイリストが辞めても、そのスタイリスト人件費以上に売上を落とさなければいいのです。

オーナースタイリストがさらに売上ればいいだけのこと。

支出が減れば損益分岐点も下がる。

あとはオーナー自身が生産性上げればいい。

辞めたスタイリストの生産性が低く、売上に対しての給料が高いと、オーナーの利益は出づらくなります。

私の場合は、正にこれに当てはまります。

少しでもいいお給料をあげたいという気持ちだったので、売上に対してのお給料が良かったのです。

スタッフの退職は経営者にとっては厳しいことですが、時と場合にもよるでしょう。

スタイリストの売上が伸びない原因は、スタイリスト側だけでなくサロン側にもあるので、一概にそのスタイリストだけがダメだったというわけではないですが。

経営者としては、スタッフ1人当たりの生産性を高めることができる仕組みを作るべきなんでしょう。オーナースタイリストの生産性が高い、仕事ができるのは当たり前でしょうから。

まとめ

小規模サロンのオーナースタイリストは、働き方や売上と経費のバランス次第で利益を増やすことはできる。

私の場合で言えば、

スタイリストが1人辞めた

↓(人件費は減った)

スタイリストとしての自分の仕事が増えた

↓(売上を落とさないようにする)

経営の仕事に使う時間が減った

↓(サロンの生産性が上がる)

利益が増えた

ということになります。

自分がスタイリストとしての稼働時間を増やすことで生産性は高くなりましたが、他業務に使える時間が圧倒的に減りました。

これは、経営者としての考え方にもよるでしょうが、

  • オーナースタイリストとしてバリバリサロンワークをしたい
  • サロンワークの時間を減らして、経営の仕事をしたい

どちらかの考えになるのではと思います。

小規模サロンを経営していて思うのが、両方バランスよくというのが難しいと。

経営者としてやりたいこと、考えたいことはたくさんあるけど、オーナースタイリストとしてサロンワークをしていないと、サロン売上がキープできない。

満足のいく収入があっても、満足できる時間の使い方ができていない。ということになります。

どちらにせよ、小規模サロンのオーナースタイリストであれば自分の生産性を高めることで、スタイリストが1人辞めても経営を安定させることは可能です。

共に働いてくれるスタッフの生産性を常に意識することが大切です。思うような生産性が上がっていないのであれば、その分オーナースタイリストとしての生産性を高めつつ、スタッフの生産性が上がるような教育・仕組み作りが必要となります。

 

 

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