美容室経営には会計事務所が絶対必要だと思う4つの理由
2017.04.14
独立開業を考えている美容師の中には、会計事務所が何をしてくれるのかわからない方もいるのではないでしょうか?
私も実際に会計士さんにお願いするまで、以下のように思っていました。
- 小規模美容室で必要なの?
- いないと何か困るの?
- お願いするといくらかかるの?
- そもそも何してくれるの?
しかし、開業前から会計士さんに相談に乗ってもらい、初年度の営業を終えてすぐに理解できました。
「これを自分でやるのはきびしい、やっている時間がない」と。
税務、会計の知識がなくても自分で調べて出来ないことはありませんが、オーナースタイリストとしてサロン経営し、サロン業務に集中したいなら会計士は必要でしょう。
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小規模美容室でも会計事務所が必要
個人事業主の美容室経営においても【会計士】は、以下の場合は必要だと思います。
- スタッフを雇用している
- 税務・会計のことはわからない
- サロンを大きくしていきたい
- 独立開業準備中
こういった場合は、信頼できる会計事務所に顧問をお願いする方がいいでしょう。
1,スタッフを雇用している
小規模美容室でオーナースタイリスト1人で営業しているのであれば、個人事業主としての税金に関する業務を自分で調べて行うことは可能でしょう。
しかし、アシスタントにしろ、スタイリストにしろ、人を雇用するのであれば会計士は必要です。
スタッフを雇用するとお給料などの税務に関することや、労働保険などの労務に関することなどで、経営者としてやらなければならないことがあります。
- 給与計算
- 所得税の計算
- 保険料の計算
- 年末調整
などを、計算の仕方を間違えずにやることが出来ますか?
大事なスタッフの生活にも関わる重要なことです。
他にも最低賃金などが変われば、お給料も変わってきます。各地域別に最低賃金が改正されたら、あなたは気づけるでしょうか?
スタッフからお給料や税金に関することで質問されたら、自信をもって答えることが出来ますか?
私は、自分の店で共に働いてくれるスタッフに間違ったことは出来ないという思いでした。
人を雇っていると様々な問題が起こったりもします。
スタッフの労務に関することは、社会保険労務士(社労士)さんの仕事になるのでしょうが、美容室の会計業務を得意としている会計事務所であれば、人に関しての問題が起きても知識と経験からアドバイスしてくれます。または、信頼できる社労士さんと連携して解決してくれたりもします。
美容室経営者としての仕事には、
- スタッフを雇ったとき
- スタッフが辞めるとき
などでも手続きをしなくてはなりません。
よくトラブルになるのは、残業代未払いや退職手続きなどがあります。
こういったときに、会計士や社労士にお願いすることでリスク回避できます。
2,税務・会計業務のことはよく分からない
経営者でなく美容室に勤めている美容師であれば、わからなくても仕方ありません。
私も独立開業前は、所得税、住民税、国民健康保険、年金などぐらいしか知りませんでした。知っているというだけで、詳しく説明できるほどではありませんでした。
美容室の税務、会計業務はいくつかあります。
個人事業主としての経費
美容室を経営していくには、いろいろとお金がかかります。例えば、
- お店の家賃
- カラー剤やパーマ液
- スタッフの交通費
- お客様に出すドリンク
- 電話料金
- DMの切手代
などにかかる費用は必要なお金です。
こういったお金は『経費』となります。
他にも、経営者としてセミナーに参加したりすることもあるかもしれませんし、お客様と食事に行くこともあるかもしれません。
これも経費に計上できます。もちろん、会計士の顧問料もです。
経費として計上する際は各項目ごとでの仕分けが必要となります。
『何が経費となるのか、ならないのか』会計士さんにチェックしてもらうことで、確定申告の際も間違いないでしょう。
各種税金や支払い手続き
美容室経営という事業をしていると売上げ額などにより、事業主に掛かってくる税金も変わってきます。
例えば、以下のようなものがあります。
- 事業税
- 消費税
こういった税金の支払いも計算の仕方がありますし、支払い方も1つではなかったりします。
会計士さんに任せることで節税になることもあります。
「事業税??」
「所得税以外にも払うものあるの?」
私もそう思っていました。今でも思います。しかし、国が定めた義務なので仕方ありません。
3,サロンを大きくしていきたい
美容室経営も1店舗のみや何十店舗という規模もあります。
オーナースタイリスト1人の美容室でずっとやっていくというのであれば、話は変わってくるでしょう。
しかし、小さくはじめて大きくしていきたいという考えもあると思います。
独立開業を経験していればわかると思いますが、美容室を出店するには個人にとっては大変多額のお金が必要となります。
実家がすごくお金持ちとかでなければ、個人で開業費用を全額用意するのは難しいでしょう。
なので、融資を金融機関から受けて開業することがほとんどだと思います。
2店舗目の出店にしろ、1店舗目の移転拡張などにしろ、大きなお金が必要です。その費用を1店舗目の利益から貯金したお金で、全額用意するということもないと思います。
ここでも、やはり融資を受けることになるでしょう。そうなれば、会計士さんの力が必要となると思います。
サロンが大きくなっていけばスタッフや経費も増えていくのは当然です。その分、お金の動きも大きくなります。
- 法人化した方が節税効果はあるのか?
- 個人事業主では限界があるのか?
こういったことも会計士さんでないと詳しくわからなかったりします。
独立開業して、多店舗展開や他事業への投資なども考えているのであれば、会計事務所は必要となるでしょう。
4,独立開業準備中
美容師も独立を決めて動き出す前に、美容室開業に必要となるものを調べるでしょう。
そして、「開業に必要となる資金調達をどうするか」という問題が出てきます。
独立前に開業費用が全額貯金できているのであれば、すべて自己資金で開業できるでしょうが、ほとんどの場合が金融機関からの融資を受けることでしょう。
仮に、自己資金が潤沢でも借入をすることも考えられます。
このように融資を受ける際、会計士さんが相談に乗ってくれることで、融資を受けるための準備もスムーズに進み、審査にも通りやすくなるでしょう。
事業を起こすとなると個人にしろ、法人にしろ、役所関係でいろいろと手続きが必要となります。
自分で事業を起こして継続している人なら分かるでしょうが、美容室に勤めて仕事をしていた美容師が初めての開業で、こういった手続きなどを円滑に行うには専門家の助けがあった方が、開業への近道になると思います。
会計事務所もたくさんあります。美容室の開業に詳しいところにお願いするのがベストです。
まとめ
美容室の経営を何年か続ければ、何にどのくらいのお金が掛かって、利益率はどの程度になるのかがわかってくると思います。
小規模美容室であれば、そこまで大きなお金が動くわけでもなく、月々の経費もそんなに大きな変動もありません。会計士さんがいなくてもお店を営業していくことは、難しくないし出来ます。
しかし、
- スタッフを雇用している
- 税務・会計のことはわからない
- サロンを大きくしていきたい
- 独立開業準備中
というような場合は、美容室の税務・会計が得意な会計事務所にお願いするのが間違いないです。
スタイリストとしてサロン営業もこなし、経営もしていると、自分では時間的に余裕がない時も多々あります。
それでも税務や会計業務において、必要な手続きや支払いなどは必ずやらなければなりません。経営者としての義務です。
「自分ではわからない、動けない」を会計士さんがカバーしてくれます。
厳しい美容業界での美容室経営は、サロン営業以外にも集客やスタッフの労務管理など、オーナーのやることはたくさんあります。
自分がオーナースタイリストとして売上を立てていかなければならないのであれば、サロン営業に自分の力を使わなくてはなりません。
自分の苦手な仕事に時間と労力を費やすより、得意とする美容師の仕事に費やす方が生産性は高くなります。
会計事務所に掛かる費用をケチらず、不得意な場面も専門家に任せることで、経営が上手くいくという考えを持つべきでしょう。
美容室の税務・会計が業務が得意な会計事務所の探し方は”美容室経営において会計士を決める時の6つのポイント”が参考になるでしょう。