【実際にやってみた】美容室のウェブブランディングの構築

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”すぐやるべき!美容室のウェブブランディングは計画と準備が大事”では、

美容室に於いてのウェブブランディングとは、

『サロンのコンセプト(お客様に提供したい技術やサービスなど)に共感し、価値を感じてくれるターゲットに認知してもらうこと』

として、計画や準備についての話でした。

今回は、実際に私が実践した美容室のウェブブランディングについてです。

まず、ウェブブランディングの計画と準備についてのおさらいになりますが、

  • サロンの強みやウリなどを明確にする。完全に独自のものでなくても良い。
  • ターゲットを細分化して明確にする。サロンに来て欲しいお客様を決める。

この2つを明確にすることがウェブブランディングの構築には必要となります。ここがはっきりしていれば、ウェブでサロンの価値あるコンテンツを作ることができます。

逆に、ここがはっきりとしていなければ、正確な効果も計れませんし、目的も達成も難しくなります。

まだ、この2つが決まっていないのであれば、はじめに”すぐやるべき!美容室のウェブブランディングは計画と準備が大事”からみてください。

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美容室のウェブブランディングの構築

サロンの強みやウリをウェブコンテンツにして、ネットで発信していきます。

そのためにやることを紹介します。

ターゲットを絞ったサイトを作る

最初に美容室の一般的なホームページではなく、専門性を打ち出したサイトを作ります。

この時、下記のように、

  • もうホームページあるし
  • 作り直すのお金掛かるし
  • 今あるホームページが無くなるのはちょっと。。

と思ったのではないでしょうか?

私も、ウェブブランディングを考えていた時は思いました。答えとしては、今あるホームページはそのまま残して、新たにもう1つサイト(ホームページ)を持つ。となりました。

私の場合は、開業前から計画してウェブサイトを2つ運営すると決めていました。

美容室が2つのサイトを持つとは?

私の、ウェブブランディングのやり方としては、

  1. 『◯◯駅周辺の美容室なら△△美容室』という、商圏エリア内での認知度を高めるための美容室のホームページ。
  2. 『〇〇のスタイル(悩み)なら△△美容室』という、専門性のある美容室としての認知度を高めるためのホームページ。

この2つのサイトでターゲットを集めることに集中します。

ここで疑問が出るかと思います。

「1つの美容室が2つもホームページ持っていいのか?」

いいんです。逆にダメだとしたら、なぜダメなのでしょうか?

ネットの情報は基本的に無料で入手可能。ネットを利用して情報発信するのも基本的には制限なし。運営しようと思えば、少ない費用でいくつでもサイト運営していけるのです。

ただ、同一の美容室が同じようなサイトテーマで、同じようなコンテンツ内容では、ユーザーもどちらがオフィシャルなサイトなのか迷ってしまうので、サイトの作り方に注意は必要です。

リアルで複数の店舗出店となると、莫大な費用が発生しリスクも大きいです。しかし、ウェブコンテンツであれば費用もリスクもほぼありません。必要となるのは、ターゲットとするユーザーが価値を感じてくれるコンテンツ作りの時間と労力です。

小規模美容室には2つがちょうどいい

運営しようと思えば、いくつでも運営していけてしまいますが、2つが最適だと思います。

ターゲットとするユーザーに価値あるコンテンツを確実に届けるとなると、4つ5つと多数のサイトを運営していくのは、小規模美容室には無理があります。大型店でスタッフも多ければ、各サイトの担当スタッフを決めて運営することも可能かもしれませんが。

ウェブブランディングでは『価値あるコンテンツ作り』の作業が1番大変です。実際にやってみないとわからないことですが、時間も労力も要しますし、すぐに結果が出るわけでもありません。

だからこそ、2つのサイトに集中することが大事になってきます。

ターゲットから考えるサイト運営

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先にも書きましたが、

  1. 『◯◯駅周辺の美容室なら△△美容室』というホームページ。
  2. 『〇〇のスタイル(悩み)なら△△美容室』というホームページ。

この2つは、ターゲットとするユーザーが違います。言い換えると、ユーザーが欲しいと思う情報が違うのです。

1,エリアで美容室を探しているターゲットに向けたサイト運営

『◯◯駅周辺の美容室なら△△美容室』というホームページは、自分のサロンの商圏エリアで美容室を探しているユーザーに価値を感じてもらえるようなコンテンツ作りが必要となります。

このターゲットは、ネット検索では【エリア名+美容室】または、【エリア名+美容室+メニュー名】などのキーワードを使用することが考えられます。

それなので、このサイト運営におけるキーワードの設定は『地域名+美容室』にします。コンテンツを作る時は、このキーワードを意識して作ります。

自分の行動エリア内で美容室を探すユーザーは、1番は『利便性』を重視していると私は思っていますので、そこをアピールできるように考えています。

例えば、

  • 〇〇駅徒歩3分、〇〇駅でオススメ、〇〇駅からすぐ、〇〇駅でカットが〜、〇〇駅と△△駅利用可、、、

などのキーワードを意識してコンテンツを作り、エリアで美容室を探すユーザーにネット上で見つけてもらえるようにします。

この時、キーワードを意識しすぎて、不自然な文章やキーワードだけのページとなってしまうと、ユーザーがコンテンツを見た時に価値を感じることはないでしょう。

2,エリアではない他ニーズで美容室を探しているターゲットに向けたサイト運営

『〇〇のスタイル(悩み)なら△△美容室』というホームページは、自分の髪の悩み・ヘアスタイルの希望が明確で、自分の希望と美容室のコンセプトが合致する美容室を探しているユーザーに価値を感じてもらえるようなコンテンツ作りが必要となります。

このターゲットは、利便性や価格といったニーズではなく、自分の悩みやヘアスタイルの希望をもとにネット検索します。

考えられるキーワードとしては、

悩みの場合は
例)【クセで広がる+ショートヘア】【縮毛矯正+チリチリ+直す方法】ヘアスタイルの場合は
例)【レングス+パーマ+メンズ】【デザインカラー+〇〇】

ここで、エリアで美容室を探すユーザーと違うのが『美容室』というキーワードを使わずに、髪の悩みや希望のスタイルという単語だけで、ネット検索するユーザーが多いということです。

下記画像を参考までに
【Google Search Consoleのデータ】
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これは、私が運営しているサロンのサイトのうちの『専門性』の方の解析データです。

4週間の統計で上位20個、左赤字が『ユーザーが検索したキーワード』右青字が『検索結果に表示された回数』です。

『美容室』というキーワードを入れて検索、表示されたのは3つです。

このことからもわかるように、美容室を探すという意識よりも『自分のニーズを満たす情報』を探すという意識の方が強いと言えます。

このユーザーに価値あるコンテンツを届けるためには、美容室というコンテンツをベースにしたサイト作りではなく、髪の悩みやヘアスタイルに特化した専門性の高い情報サイトを作ることが大事です。

運営側(美容室)としては、ターゲットとするユーザーのニーズを満たすコンテンツを作ることを意識し、美容室の紹介をするためのコンテンツ作りをしてはいけないのです。

美容室の紹介ができないのではブランディングにならないと思うかもしれませんが、そうではありません。

ウェブブランディングにおいては、サイトのコンテツに価値を感じてもらうことが1番重要であり、美容室への認知はその後からでいいのです。

ユーザーの意識としては、

「欲しい情報が見つかった」→【コンテンツに価値を感じてもらえた】

「このサイトの情報は役に立った」→【サイトへの信頼感が増した】

「このサイトを運営している美容室なら希望のスタイルが叶うかも」→【美容室の認知】

となることが考えられます。

リアルではなくウェブでのブランディングが目的です。

ターゲッを明確に絞ったサイト作りが大切なのです。

美容室のウェブブランディングの流れ

美容室としてサイトを2つ運営していくことがウェブブランディングとなります。

作業の流れとしても、実際に私がやったことを紹介していきます。

1,地域名+美容室というキワードで検索上位を目指す

まずは、サロンのオフィシャルサイト(美容室紹介のホームページ)を商圏エリアで美容室を探しているユーザーに認知してもらう。

そのためのコンテンツ作りに励む。

同時に、もう1つの専門性の高い情報サイトの制作。

私は、自分でサイト制作できるので同時進行で進めましたが、外部にサイト制作を頼むのであれば、オフィシャルサイトのコンテンツ作成・発信という運営中にお願いしておくのがいいでしょう。

エリアである程度安定して上位表示されるようになったら、すぐにもう1つのサイトのコンテツ作成に入れるようにしておくことがベストです。

2,専門性の高い情報サイトで検索上位を目指す。

次に、ユーザーの髪のお悩みやヘアスタイルに関して知りたいことなどの中で、幅広くではなく何かに特化した情報でサイト自体をユーザーに認知してもらう。

そのためのコンテンツ作りに励む。ひたすら作る。薄っぺらい内容ではなく、価値を感じてもらえる内容で。

例えば、自分が設定したサイトのキーワードが【ボブ、デザインカラー、ハイトーン】なら、これらキーワードでの検索上位になるまで頑張る。

まとめ

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美容室のウェブブランディングは誰でも今すぐ始めることができることです。

時間も労力も掛けたくないとかであれば、今なら外部でマーケティングなどを請け負ってくれる業者もいるので、お金を掛けて依頼するのアリかとも思います。私はお勧めしませんが。

自分のサロンの強みやウリを理解して、コンテンツとして価値ある文章にしたり、ターゲットが目を引く写真を撮影したりするのは、自分たちが1番出来るはずですから。

ただ、価値あるコンテンツを発信できるサイト構築はプロにお願いした方がいいと思います。サイト制作素人の美容師が自分で作るには、時間も労力も必要となりますし、デザイン的にも機能的にも満足できる仕上がりにはできないでしょうから。

ここで使う時間と労力はコンテンツ作りに使って、サイト制作は初期投資として費用を掛けるべきです。

私は、開業前からオフィシャルサイトを立ち上げ、開業半年後から2つ目のサイトの準備を始めました。2つ目の専門性のあるサイトの方は結果が出始めるまでには、コンテンツ作りを始めてから4ヶ月ほど掛かりました。

ここで言う結果とは、そのサイトからの新規客のご来店です。

正直、簡単なことではないので結果が出ないうちはモチベーションを保つのが大変ですが、ある程度サイトの認知度が上がると少ないアクセス数でも希望の集客数を集めることは可能です。もちろん、サロン規模でも目標集客数が違うので戦略は変わってはくるでしょうが。

美容室のウェブブランディングは、

ランニングコストはほとんど掛からないが、時間と労力が必要

有料広告媒体だけで新規集客している小規模サロンにお勧め

です。

すぐに結果を求める方には向かないでしょう。

 

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