40代後半の雇われ美容師としての自分を想像してみた
2017.12.03
私は30代後半の美容室オーナーです。
「もし、自分が雇われ美容師で40代後半を迎えたら」ということを想像してみました。
想像といっても、独立前に勤めていたサロンにそのままいたら、こうなっていたであろう。というものです。
ここから想像です。前半は現実と同じ部分もあり。
↓ ↓
30代半ばの美容師の自分
法人経営の美容室の店舗で店長をしながら、日々将来のことについて考えている。
自分よりも10才以上年上のスタイリスト達もいて、彼らを見ていると将来が余計不安になる。
美容業界の社保完備の流れが加速しはじめる。
勤めていた美容室が株式会社で従業員も10人以上在籍していたためか、会社も社保加入を余儀なくされる。
スタイリストは個人事業主として、名ばかりの業務委託契約とさせられる。
名ばかりの業務委託と言ったのは、会社のミーティングにも参加、店長としての業務なども、以前と変わらず継続してやらなければならないというとこから。
個人事業主でありながら、以前と変わらず会社の管理下にある。
(この辺まで現実です)
アシスタントは、給与も低いので正社員として雇用し社保加入。
スタッフ全員の社会保険料を会社で負担するのが厳しかったのでしょう。こういう流れは業界的にない話でもない。
会社は自分たちの都合のいいように伝えてくるが、スタイリストからしてみれば突然解雇され「業務委託契約書にサインしてください」はないだろう。と思ってしまう。
自分も経営者になったから分からないわけではないが、もう少しきちんとした説明の上で選択肢を提示した方が良かったのではないかと思う。
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40代を迎えた美容師の自分
ここからは想像です。
業務委託契約で店長として、30代の時と変わらず仕事をしている。
まだ売り上げを伸ばしていける時ではある。
会社全体で見ると売上はさほど落ちてはいないが、客数は減少傾向の兆しがある。
会社の問題点は、
- 個人事業主となったスタイリスト達の(美容業界で云うとこの)高齢化。
- 新卒募集しても選べるほどの応募はない
- アシスタントとスタイリストの中間的な人材がいなく、アシスタントが育ちづらい。
- 新規集客に力を入れず、高齢化スタイリスト達の顧客での単価アップばかりを考えるオーナー。
- 当然アシスタントは、スタイリストとしての将来を想像できない。
このままの状態では将来への不安は増していく。
独立しようにも年齢的に慎重にならざるおえない。
「もし、独立開業してうまくいかなかったら。。」と、リスクの事ばかりを考えてしまう。
「でも、このまま歳をとっていき売上も落ちて、収入が減ったら。。」
「突然、業務委託契約が切られたら。。」
「この店がなくなったら。。」
「会社の体制が変わった時に独立すればよかったかな。。」
など、モヤモヤしながら日々の営業をしているのであろう。
30代はチャレンジできる。
40代になると、安定を求め始めると言われます。
勤めている美容室、会社の方向性でも自分の将来への考え方も変わってくるでしょうが、40代を迎えるとお金があってもそのお金を独立開業に投資して失敗したときのリスクが怖い。使わずに貯金しておいた方が安全。という、守りの考えが強くなっていたと思う。
一緒に読んで欲しい『そうなんです。美容師やっぱり悩むよね。先のこと考えると』
40代後半を迎えた美容師の自分
頑張って売上を落とさないように働いているが、体力的に日々限界を感じている。30代後半でキツイと感じる時もあるのだから当然でしょう。
それでも、個人事業主として業務委託契約である以上、売上げ上げて稼がなくてはならない。
会社的にはアシスタントを育てる人材がいなく、アシスタントもすでに辞めているであろう。
おじさんおばさんスタイリスト達はアシスタントがいなくなり、完全マンツーマンとなり売上げもだいぶ落ちている。お客様の高齢化も進むし新規客も来ない。
利益が出せず複数あった店舗を閉めて、立地が良く広さもある1店舗(本店)にまとまる。
無駄な固定費が減りサロンは維持できるが、利益が出なくなりつつある美容室経営、40才後半〜60才前半のスタイリスト達をどうしていこうか悩むオーナー。
美容師でもない資産家オーナーは、赤字になる前に事業譲渡(美容室の売却)の準備を進める。
サロン売却が決まり新しいオーナーになる。新オーナーの考えで、自分も含めおじさんおばさんスタイリスト達は業務委託契約を解除される。
おじさんおばさんになって完全に行き場をなくしてしまう。
「なんで?どうして?あの時独立しておけばよかった。。」と後悔する。
まとめ
美容師は若いうちから将来を考えていかないと、年をとった時に困る。たぶん困る。
流れに身を任せて、その時その時に考えるというのではリスクが大きいでしょう。
実際、私の場合は流れに身を任せてきた部分も多いですが、30代半ばで独立は出来ました。
もし、独立せずに40代後半を迎えたことを想像したら、上記のようなことになりました。これは、あくまで想像です。
もちろん、人それぞれ美容師としての環境も考え方も違うし、先のことはわかりません。
しかし、40代後半で職場を失うというのは、美容師としては厳しいと想像します。
美容師は技術職ですから、勤めていた職場を失っても『職』を失うわけではありませんが、再就職するとなると雇ってくれる美容室は限られるでしょう。
美容師としての自分を支持してくれるお客様が沢山いれば、再就職しやすいかもしれません。もしくは、自分でサロン開業という選択肢も考えられます。
それでも、40代後半という年齢で考えるといろんな意味でリスクは大きいでしょう。
ただ、独立開業できる年齢に制限はないです。20代であろうと50代であろうと独立は出来ます。
絶対にやれるという強い意志と、リスクを恐れない勇気があれば年齢は関係ないかとも思っています。
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