ホームページのアクセス数を勘違いしている美容室は集客できない
2017.08.01
「ホームページの月間アクセス数どのくらいですか?」と聞かれたら、美容室でホームページを運営している美容師やオーナーは何て答えるでしょうか?
では、「アクセス数とはなんですか?」と聞かれたら、どう答えますか?
自分が運営している美容室のホームページのアクセス数をどう捉えているでしょうか?
単純にアクセス数の多い少ないを見ていても求める結果は出せません。
「先月のアクセス数が1,000越えた」
その1,000という数字は何の数?PV?UU??では、目標の数はどれくらいですか?
アクセス数は解析結果であり、目標達成ではありません。本当の目的を忘れてアクセス数ばかりを追っているうちは、集客効果は低いままです。
集客という本来の目的を成すためには、本当のアクセス数を知る必要があります。それは『見込客からのアクセス数』です。
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美容室に必要なアクセス数は見込客の数
アクセス数を見るときにPV(ページビュー)とUU(ユニークユーザー)だけを見て判断してはダメです。
「3,000PV」「1,000UU」だけでは、「アクセス数どのくらいですか?」という質問に答えられるだけ。実際に美容室に予約が入った数ではないはずです。
アクセス数の多い少ないが全く関係ないわけではありませんが、判断基準はそこではないのです。
- アクセス数が多くてもホームページ経由の月間新規予約数が0。
- アクセス数が少なくてもホームページ経由の月間新規予約数が1。
上記の2つには予約の数に大差はありませんが、大きな違いが存在します。
前者の場合、どれだけホームページを見られていても『美容室にご来店』ということには、全く繋がっていないのです。頑張ってブログ書いて、スタイル写真アップして、たくさんの人がホームページを見てくれている。でも、新規予約は全然入らない。
後者の場合、ホームページを見られている数は少ないのに新規予約が入る。もし、前者と同じようにホームページ更新に時間と労力を掛けているなら、あなたはどちらがいいでしょうか?当然、後者となりますよね。
これが見込み客からのアクセスがあるかないかの大きな違いで結果にも差が出てきます。
前者は、美容室の運営しているオフィシャルサイトによくあるパターンです。集客効果の低い美容室のホームページです。
「ホームページでも集客したい!」と考えているなら、
『美容室がホームページ作るならホットペッパービューティー見たらいい』を読んでみてください。
見込み客からのアクセスがない美容室ホームページの特徴
まず、ホームページ内に自社で更新可能となるコンテンツ(ブログ)とかがない場合は、そもそも問題外となります。ブログやスタイルページなどの自分たちで更新できるコンテンツがあり、アクセス数もゼロではないことが前提です。
特徴としては、
- ブログ内容がスタッフのプライベートが多い
- ブログ内容がサロンからのお知らせが多い
- サロン独自のコンテンツがない
が目立つところです。では、なぜかというと下記のようになります。
1,ブログがスタッフのプライベートなことが多い
これがダメなわけではなくて、むしろ必要ではあります。それは、働いている美容師がどういった人達なのかという部分を伝えるのに有効だからです。
ただ、このような記事の割合が多いと見込み客からのアクセスを集めるのは難しいです。
髪、スタイルに悩みや希望のあるユーザーが、検索でブログに辿り着く可能性がすごく低くなります。
2,サロンからのお知らせが多い
これも同様です。1と2はどちらかというと集客目的ではなく、既存客向けのコンテンツとなります。いつもご来店くださるお客様への情報発信が目的となるのです。
この美容室を知らないユーザーが検索で訪問してくれたとしても、見込み客になる可能性は低いのです。すでに見込み客になっているユーザーなり、既存客であれば求める情報とも言えますが。
3,独自のコンテンツがない
美容室のホームページでよくある普通のやつ。他サロンと何が違うのかユーザーに伝わらないホームページ。
”美容室のホームページはどこも同じでよく分からない”から、ユーザーの多くは美容室検索サイトを利用するということもある。
ホットペッパービューティーです。
他と違う何かが、同じようなものだとしても打ち出し方が同じでは、見込み客となるユーザーからのアクセスは少ないでしょう。
本当に必要なアクセス数を見極めるには?
美容室は求めるユーザーからの本当のアクセス数を知るべきです。そのために、アクセス解析をしているのですから。
考え方として大事なことは、キーワード検索でたどり着いてくれたユーザーからのアクセス数から考えることです。
このユーザーは、アクセス解析で分類されると『オーガニック(自然検索)』となります。重要となるのが、このオーガニック検索で訪れたユーザーの数です。
なぜオーガニック検索が重要となるのか
美容室のホームページを訪れたユーザーは下記3つに分類されます。
- Organic Search
- Direct
- Referral
2,Directは、URLの直接入力やブックマークから訪問してくれたユーザーとなるので、考えられるユーザーとしては既存客や友人、知人となります。
3,Referralは、どこかのウェブサイトからのリンクから訪問してくれたユーザーとなります。例えば、FaceBookやTwitter、ホットペッパービューティーなどのリンクURLをクリックしたユーザーです。
このDirectとReferralは、美容室を探している新規客というよりは、もともとその美容室を知っている、もしくは関係のあるユーザーというふうに捉えていいでしょう。全てがそうと言っているわけではありませんが。
それなので、新規集客を目的としたホームページのアクセス数で大事なのが『Organic Search』です。
あなたも知りたいことや解決したいことがある時、ネットでキーワード検索をすると思います。美容室を探しているユーザーに置き換えて考えれば、何が重要かすぐ理解できるでしょう。
オーガニック検索の数が大事だということは理解できたと思いますが、次に重要となるのがその中での『ページと検索キーワード』です。
オーガニック検索で見るべきポイント
- キーワード検索で訪問したユーザーが使用した検索キーワードは何か?
- オーガニックユーザーが検索で最初に訪問したページ(ランディングページ)は何か?
この2つを見ることで、美容室が本当に求める見込客からのアクセスがあるのかを見極めることができます。
では、どうやってこの2つを調べるのかと言うと次です。
1,検索キーワードの重要性と調べ方
自分の美容室のホームページが『どんなキーワードで検索されているのか』がわからなくては、見込客からのアクセスがあるのかどうか判断できません。
【重要性】
あなたの美容室の求める見込客(ターゲット)は誰ですか?
例えば、「なるべくダメージを抑えてデジタルパーマをしたいという希望のお客様」がターゲットだとします。
このターゲットに向けて有益な情報を頑張ってブログ記事にしています。あなたが記事内で設定した重要としているキーワードが【デジタルパーマ・ダメージ・傷み・仕上がり・持ち…etc】です。
ホームページを訪れたユーザーが実際に上記キーワードで検索しているのかを知ることができれば、見込み客であるかどうかの判断材料となります。
逆に、全く別の想定外のキーワードで検索し表示されているとしたらどうでしょう?
例えば【台湾・旅行・美味しい店・安い】などを検索キーワードとしてユーザーが使用して訪問していたら、それは見込み客とは言えないでしょう。ブログ内容がプライベートのことが多い場合に、美容室とは関係性の低い検索キーワードとなることが多くなります。
検索キーワードがあなたの設定したものと同じであるなら、引き続き有益なコンテンツを作ればいい。
検索キーワードが想定外であれば、コンテンツの見直しやサイト構造の見直しなどが必要となります。
【調べ方】
検索キーワードの調べ方は『Google Search Console』を利用します。Google Analyticsで調べたいところですが、【not provided】という表示になり、多くの検索キーワードが見ることができなくなりましたので。(なぜかという説明は省きますが、知りたい方は『Yahoo+SSL』などで調べてみるといいでしょう)
私は、今はGoogle Search Consoleから検索キーワードを把握するようにしています。Google Analyticsとは違い、単純に『検索キーワードとクリック数や表示回数』など調べることができます。
Google Search Consoleの左側メニューの検索トラフィック > 検索アナリティクスをクリックします。
このデータから、自分のサイトがどんなキーワードで検索結果に表示され、何回クリックされたのかを見ます。
表示されている検索キーワードが自分の設定しているものか、または関係性が深いものかチェックしてください。意図しないキーワードばかりが上位に表示されるようであれば、サイトの見直しをしましょう。
2,ランディングページの重要性と調べ方
オーガニックユーザーが最初に訪問したページを知ることも、見込み客であるかどうかの判断材料となります。
【重要性】
キーワード検索で訪れたユーザーが、あなたが見込み客に見て欲しいページを見てくれていればいいですが、そうでなければ単なるアクセスです。
例えば、検索キーワードのときと同じように「なるべくダメージを抑えてデジタルパーマをしたいという希望のお客様」をターゲットとして、下記のタイトル記事を作りました。
『傷みを抑えてキレイにデジタルパーマを仕上げる方法』
それともう1つ、
『夏休みありがとうございます!台湾行ってきました〜』という、プライベート記事。
この2つの記事で訪問者が最初に見たページが『夏休み〜』の記事ばかりだったらどうでしょう?検索で訪れたということは、既存客ではないと思いますので、きっと【夏休み+台湾】などの検索キーワードから最初に訪問されたのでしょう。
ということは、美容室を探しているユーザーである可能性は低いです。オーガニック数も少なくて、ランディングページも意図したページでなければ、やはりコンテンツの見直しやサイト構造の見直しなどが必要となります。
【調べ方】
ランディングページの調べ方は『Google Analytics』を利用します。(Google Analyticsが初めての方は”アクセス解析の準備-ワードプレスで美容師が意識すること”を参考にしてください)
下記画像、Google Analyticsの左側メニューの①集客>②キャンペーン>③オーガニック検索キーワード>④ランディングページ
これで、自分のサイトのどのコンテンツページがオーガニック検索で最初に見られているのかわかります。
意図しないコンテンツが上位を占めているのであれば、改善が必要です。
オーガニック検索を調べることが大事
自分の美容室のサイトにどれだけの大量のアクセスがあったとしても、
オーガニック数はどれくらいあるのか
検索キーワードとランディングページが意図したものなのか
を調べなくては、見込み客からのアクセスがどれくらいあるのかわかりません。
私が管理運営するサイトではありませんが、いきなりアクセス数(オーガニック)が増加したと思って調べたら、美容室とは関連性の低い記事に大量にアクセスが集中していて、その記事の内容は「最近流行りのアーティストのライブに行ったこと」というもの。
要は、トレンドネタで偶然にもその記事がオーガニック検索でヒットして、アクセス数が増加したということ。見込み客からの大量のアクセスではなかったのです。
アクセス数という単純な数字だけを追っていたら、それだけで勘違いしてしまうでしょう。
「すごい!アクセスアップした!」とね。
全くアクセスがないよりはまだマシというレベル。
まとめ
アクセス数は、美容室のホームページの価値を測る上での大事な指標です。でも、それはアクセス解析からしっかりと分析しなければ、正確に測ることはできない数です。
美容室の他業務で例えるなら、各スタイリストのリピート率や客単価、失客率などを数字にして調べることと同じなわけです。
本当に必要なアクセス数を見失わないように常に意識することです。
ホットペッパービューティー頼りの集客しかしていない。それでも思うように集客できていないという美容室は、これらの記事もぜひ読んでみてください。
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