緊急事態宣言で休業要請を受けたら美容室はどう対応すべきなのか?事業主に委ねられても…

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新型コロナウィルスの流行から2ヶ月、やっと緊急事態宣言か…

この宣言の発令によって、美容室は休業要請となる業種に含まれませんでした。自粛という形での要請になるわけで、今後どうしていくべきか悩ましいところかと思います。

(追記:小池さんから都内の美容室は休業要請(案)が出ているみたいです。どうなるか?今後の動向が気になります)

今回のこの状況、美容室経営者という立場から不安な面も心配なこともたくさんありすぎて、何から手を付けていくべきなのかやや混乱気味です。

ということで、少し整理してみたいと考えました。

  • お客様対応含め、スタッフの安全を考えて今後の営業をどうするのか?
  • 各種助成金申請はどうすすめるのか?
  • 借り入れは?何のためにいくら借りるべきか?

私も詳しいわけではないので、あくまでも自分メモです。

もうすでに3月から影響が出ている美容室ですが、4月に入って早々さらなるダメージを受ける局面となりました。

フリーランス、個人経営、法人経営といろいろですが、ほとんどの美容室が小規模事業者です。

私も個人経営と法人経営の2つの美容室を経営していますが、どっちが大変とかはありません。

どっちも厳しい。どっちも先が読めない。同じです。

とにかく乗り越えていくしかありません。

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【2021年1月2度目の緊急事態宣言の発令での美容室は?】

緊急事態宣言が出された今、美容室は営業自粛するべきなのか?

「休業要請」ここで悩みとなるのが、強制ではなく要請ということなのかと。

  • できれば美容室もお休みにしてね
  • 美容室も営業はなるべく控えてよ

というお願いをされている状態。

  • 美容室は営業禁止
  • 営業している美容室は罰則があるよ

というわけじゃない。

営業しちゃダメってわけではないけど、感染拡大を防ぐためにも休業してほしいと言われている状態。

もちろん理解できる。

このような事態になって、厳しい状況下で働かれている方々や感染で苦しんでいる方も多いわけで、自分たちが新たな感染者や感染源となるような行動は慎むべきだとも思う。

小規模美容室経営者の立場で考えると…

美容室経営者からしてみれば、わかってはいるがいろんな事が絡んでくるし、正直どうするべきなのか判断が本当に難しい。

緊急事態宣言が出てるから、仕方なしにお店を閉めちゃうと、

  • お金が入ってくる可能性ゼロ
  • お金は入ってこないのに固定費は出ていく
  • お客様が他開いてる美容室に流れてしまわないか心配

などの不安がある。

休業にしたら、売上ゼロでお金は入ってこないけど、固定費だけは出ていくわけです。

事業主側の判断で休業にするわけですから、スタッフの給与保証も必要だし、店舗家賃の支払いなどもある。

売上がないわけですから、運転資金(貯金)でなんとかするしかないわけです。

半年くらいは大丈夫という美容室もあれば、2ヶ月も耐えれないという美容室だってあると思います。

私の会社の方にしても、もとから赤字サロンでしたので、半年なんて全然耐えれません。保って3ヶ月くらい。

借金返済中ですが、乗り越えるにはさらなる借金が必要となります。

しかも、この状況がいつまで続くか先が読めないから、借りれるだけ借りておきたい気持ちになる。借りたはいいが返せるくらいに復活できるのかも不安。

正直なところ、借り入れや助成金で乗り切れるかどうかなんて、まったくわからないし不安しかない。

ほかにも、休業にしてしまったら固定客が他の美容室に流れてしまう心配だってあります。いや、きっともうそういうお客様もいるはずです。

郊外にある私のもう1店舗の美容室にも「いつも行っていた都内の美容室に行けなくて…」という新規のお客様もいるくらいですから。

売上は入ってこない、お金は出ていく、お客様も失うリスクが増える…となったら、経営者としては悩みながらも「やっぱ営業しよう」「時短営業でもいいから店開けよう」という考えになるのも仕方がない事といえます。

でも、営業することに不安がないわけでもない…

美容室に勤めるスタッフの立場で考えると…

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とはいえ、この状況下で休業要請出てるのに営業してしまうと、

  • お客様とスタッフの安全を100%保証できるわけでもない
  • スタッフにブラック企業と思われてしまうのではないかという不安
  • 世間一般的な観点からはどう思われるのか?

などの不安要素もあるのが美容室経営者ではないでしょうか?

お客様によっては、美容室は「不要」ではなく「要」という考えの方もいます。こういう方からすると営業していてほしいとなる。

その逆で、感染リスクもあるし周りに迷惑を掛けたくないという考えで、この状況での美容室の利用は「不要」という方も。

こんな時にお店を開けるなんて不謹慎と思われる方もいるかもしれません。

感染リスクがあるのに出勤させるなんて、うちの美容室はブラック!と感じるスタッフもいるかもしれません。

スタッフのご家族にも思われるかもしれません。
(もうすでに思われているかもしれませんが…)

こういった意見があることも理解しています。

スタッフの安全を考えると休ませてあげたいけど、そうなるとお給料も保証してあげないとならない。

助成金を受けたとしても、いつ給付されるのかわからない。結局は事業主である自分が支給する(助成金が入るまで立替える)しかないわけです。

借り入れ申し込んでも、いつ現金が振り込まれるかもわからない。借り入れ額も希望の満額貰える保証もない。

現金がすぐに必要なわけです。売上が「今」必要なんです。

だから「補償もないのに店は閉めれない」となるかと思うんです。私はそうです。

スタッフの立場になって考えてあげなくちゃいけないけど、それだけで決断できない自分が本当は情けなかったりします。

私のところにも同じ美容室経営者の友人達から連絡がきます。昨日も今も。

「どうする?店開ける?」

「借り入れの申し込みした?」

「助成金申請した?」

「ヤバイね…」

など、皆同じ悩みを抱えています。

自分の置かれた状況だけで考えてしまうと、このような気持ち、考えになってしまうわけですが、もっと困難で厳しい状況の方々もいると思うと、また別の気持ちにはなりますが…

なんにせよ、営業するのか?休業するのか?早急な判断が必要となっているのですが、私は…

休業要請ですから今のところ私の美容室は営業予定です。

今のところです。都内の店舗も郊外の店舗も両方とも営業する予定。

これから緊急事態宣言の発出があり、詳細を知ることができるので、あくまでまだ予定です。

ただ、強制ではなく要請なので、営業していく方向でいます。

判断の上でのポイントが、

  • あくまで自粛要請であること
  • 100%ではないが感染防止対策は徹底していること
  • 少ないがすでにご予約いただいているお客様がいること
  • 来たいと言ってくれるお客様の要望に応えたい
  • 借り入れ、助成金などの現金が入るまで待てない
  • スタッフで電車通勤者がいない
  • 休みたいスタッフは各自で予約調整して自己判断に任せる

ただの(経営者側の)自己都合と言われても、決してそうではありません。

スタッフからしてみれば身勝手と感じるかもしれませんが、スタッフには

  • 予約が入っていない日は休んでもいい
  • 自分でお客様の予約調整をして休んでもいい
  • 休んだ日数の休業補償は助成金で支給できるようにしていく
  • 予約が入らず閉めれそうなときは閉めてもいい

ということは示した上で、スタッフに任せている郊外の店舗には「うちは営業します」と伝えました。

自分(私)がサロンワークする都内の美容室も、同じように予約状況次第で変則的な形で営業していく考えです。

変則的というのは、時短営業や休業を交えつつもお客様のご予約は取れる状態にしておくということ。

TVのニュースやウェブメディアでも言われていますが「とにかく今、現金が必要とされている」ということ。

現金を得るには美容室は営業するしかないわけで、確かな補償の詳細もわからない状況で、今回の緊急事態宣言の要請に従い休業したら、経済的な死を迎えることになりかねません。

店を開けても予約は入らないかもしれません。開けるだけムダかもしれません。それでも開けざるおえないから辛いのですが…

在宅でテレワークによる仕事で収益に繋げられない美容室にとって、1ヶ月でも休業は致命的とも思えます。

それに今回の緊急事態宣言による1ヶ月の外出自粛要請1度で、このコロナウィルス感染拡大が収まるかどうかも不安というのもあります。

今回のような、強制ではなく要請ということと、コロナウィルス感染拡大という状況下において、営業すべきか否かの判断は事業主(経営者)に委ねられています。

営業する、休業するの判断に「正否」はない。とまでは、大変厳しい状況を強いられている方々もいるのでなんとも言えませんが、営業することに批判も受けたくない気持ちです。

今回の緊急事態宣言の発令は、日本全国ではなく一部の都市だけです。

休業要請の対象となる美容室もあれば、対象とならない美容室もある。

不公平とかそういうことを言いたいわけではなく、誰しもがこう言った決断を迫られる可能性はあったわけで、立場が変われば答えも変わります。

「スタッフの健康面を最優先にしたい」その気持ちは経営者としてありますが、スタッフのことも含め先のことも考えなくてはなりません。

決してスタッフのことを考えていない決断ではないのです。考え方は人それぞれです。

追記:緊急事態宣言が出て翌日、スタッフから休みたいとの申し出。旦那様の会社から家族にも外出控えるよう指示がでたため。仕方ありません、こんな時ですから休んでもらうしかありません。
本当は私も営業での感染リスクがあることが恐いです。けど、休業要請をハッキリしてくれないと決断できないでいるわけです。

売上減のこの状況で美容室は助成金、借り入れ申込はどうするか?

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もう調べすぎて疲れました。
(調べるより電話か直接行くほうが理解が早いと思います)

  • 役所の窓口は電話が繋がらない
  • 窓口に申込用紙を取りに来い

オンライン申し込みにしてくれよ…と思いつつ、申請の準備を進めてはいます。

そもそも、借り入れするべきか否かでも迷っています。

借りやすい状況で、借りれる要件を満たしているなら、借りれるだけ借りておくべきという考えはわかります。

しかし、自己資金でなんとかなりそうなら、まだもう少し様子を見ても申し込みには間に合うかという考えでもいます。

それなので、調べて、書類用意して、これから出る緊急事態宣言による詳しい経済政策を知ってから、借り入れの判断をしたいと思っているところです。

借り入れは借金だから返さなくちゃならない。けど先が読めない…

先が読めないから借りておく。とは思っていますが、この状況や緊急事態宣言がいつまで続くかわからない状態です。

借りれるだけ借りて、最終的に復活できずにお金を使い尽くしてしまって、美容室が潰れても借金は残ります。

無利子、無担保とはいえ期限付きです。借金は返さなくてはなりません。

コロナウィルス感染拡大が収束し、緊急事態宣言が解除されても経営が以前のように戻るかどうかはわかりません。

経営努力はより一層続けていきますが、最近の恐ろしくヒマな営業状態を体験してしまうと、復活できるのかどうかもちょっと弱気になっています。

なんか、周りは「絶対借りるでしょ!」「なんとしてでも借りる!」「借りれるもんなら借りておく」みたいに言いますが、本当にそれが正解なのかどうか…

確かに、手元に現金を持っておくというのは、精神的に余裕が生まれます。

心の余裕は、仕事をしていく上でも大切ということはわかっています。資金の余裕は心の余裕です。

あるとないのとでは全然違います。

私の会社(美容室)なんて、オープンから一年経ちましたが、ずっと赤字で資金減り続けています。

もうちょいで黒字化できる!と思っていた矢先にコロナウィルスです。

1年間赤字に耐え続けてきて、運転資金もあと数ヶ月分…やっと黒字化できそう(ひとまず安心)というとこだったわけです。

ドラクエでいったら、コツコツ経験値稼いでレベルアップしてきたのに、ある日突然セーブデータが飛んだ時くらいの衝撃です。(70年代後半生まれです)

だからこそ、営業続けて経済的な死を避けたいという思いもあります。

そして、まだ会社の借金返済中。さらに借り入れして本当に返せるのか⁈という迷いもあるんです。

幸い、個人の方で余力があるので、心の余裕が少し保ててはいます。

「借りれるなら借りておく」と簡単に決断できない状況です。

もう少ししたら決めないと…

追記:借り入れ申込を決めました。融資を考えている方は参考にどうぞ。
【美容室】コロナに耐えるため借り入れ申込(融資)だけはしておくことにした

緊急事態宣言、要請、自粛、休業…これから美容室はどうなるのか?

美容室だけじゃなく、仕事でいえば他業種の方もそうですし、大人も子供もみんな大変です。

オリンピックも延期、経済的ダメージも大きい。

コロナが収束して緊急事態宣言が解除されたら、以前の日常がすぐに戻ってくるとはちょっと思えません。

しばらくは、いろんなところで余波があるはずです。

3.11の震災の時も厳しいと感じてはいましたが、今回はそれ以上に厳しくなるのではないかと想像しています。

けれども、あまり暗い話ばかりでは締まりがないので、明るい方向で考えたいとも思っています。

美容師もここ数年でだいぶ働き方が多様化し、職業として考えても良い方に進化してきているとも思っています。

ずっと同じじゃ成長しませんから、変革も必要だし受け入れていかないと止まってしまいます。

こういう危機的状況下というのは、新しいサービスや職種などが生まれる可能性も秘めていると考えています。

私もちょっと考えています。

今、会社に行かなくても自宅でテレワークで仕事がしやすくなったのも、ネットやアプリなどのツールが生まれてきたからです。

お客様の中でも全員ではありませんが、在宅の方も増えています。

世の中が変わっていくわけですから、美容室の在り方、美容師の在り方、集客も求人の仕方などもさらに次の変化があってもいいかと思っています。

別に昔からあるサービスやシステムでも、ちょっとしたスキマにチャンスがあるような気もしています。

ピンチはチャンスとも言われますし、下向きにならずに上向いて考え動いていくしかありません。

それに、休業で仕事以外に使える時間が増えたら、それはそれで有効活用したほうがいいでしょう。

(!!)これ書いていたら、安倍首相が緊急事態宣言を発令しました。とうとうきました。

とにかく、営業はヒマだけど違った意味で忙しくなりそうです。

3月は過去最低でした…
『コロナショック!!流行から1ヶ月経った美容室への影響が意外に深刻だった』

私のサロンでの感染防止対策
【コロナ予防対策】美容室から感染者が出たら大変…

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