仕事が遅い美容師が客単価UPしたって美容室の利益は変わらない

美容室の平均客単価はいくらなんでしょう?

地域差もあるけど全国平均にすると5,000〜6,000円くらい?たぶん5,000円台だと考えます。

この客単価5,000円は高いのか?低いのか?

低いです。きついです。利益も薄いです。

だから低単価の美容室はチェーン展開する必要がある。じゃないと経営者は儲からない。

客単価の低い美容師は長時間労働をする必要がある。じゃないと美容師は稼げない。

スポンサーリンク

なので、小規模美容室でこの客単価だとしたら儲けるのはかなり難しいし、美容師が稼ぐにはしんどい。

じゃあ、小規模美容室は客単価を上げれば売上もUPするのかというと、実はそんな簡単な話でもない。

客単価を上げても売上が変わらないパターンもある。

言い換えると、もともと客単価が高くても売上れないこともある。

必要な考え方は『時間生産性』

美容師がこれを意識していないと客単価が高くても売上UPできません。

「客単価UP=美容室の売上(利益)UP」なんて単純な話じゃない

pic_b20190701

もともと客単価の高い美容室で働く美容師1人の売上は高いのかというとその美容師次第。

美容師の能力に左右される。

私の美容室でも言えることですが、

客単価高くても仕事が遅いと利益薄い

売上でなく利益で考えます。

例えば、1日8時間労働の美容師の技術売上、

  1. 客単価9,000円でお客様の平均滞在時間2.5時間の美容師
  2. 客単価5,000円でお客様の平均滞在時間1.5時間の美容師

この2つ大して売上に差が出ないんですよね。

1,の場合1時間当たりの技術売上が3,600円となる。

2,の場合1時間当たりの技術売上が3,333円となる。

確かに少し差はあるが1時間当たりの売上で言えば大差ないと言える。

どっちがいいかは、働く美容師で考えれば1の美容師ですが、会社からしたら正直2の美容師かもしれません。

時間生産性で考えた時、2の美容師の方が客単価が上がった時に売上も上げやすいと考えるから。

1の美容師は仕事の仕方を考え直さないと自分の給与も上がらないでしょう。

結局、客単価が高くても仕事が遅いと売上げれる限界値が低い。

仕事が遅いと会社は利益UPしません。。

私の美容室で働くスタッフにもいます。時間生産性が低い美容師が。

固定客の客単価は9,000円以上だが、1時間当たりの生産性が3,000円(未満…)

8時間労働しても単純計算で1日の技術売上24,000円。

月22日働いて最大技術売上528,000円。

完全週休2日、社保完備、交通費支給、基本給22万+歩合

人件費率でいうと妥当なラインと考えてはいるが、これでは一向に利益が上がらないわけです。

もっと効率よく仕事をこなさないと客単価が高い意味がありません。

もうちょい頑張って月に60万売り上げたとしても会社としては…どうでしょう?

残念な話ですが、このままの仕事しかできないのであれば、このスタッフにいてもらっても大して利益出ません。

もし、スタッフ全員がこうだとしたら、会社の利益で考えると客単価9,000円でもチェーン展開しないと儲からないわけです。

時間生産性が低いのですからある意味では薄利多売にしていかないと稼げません。

とはいえ、会社としても対策していないわけではありません。

美容師が高単価で売上げれる仕組みが必要

カット+カラー+パーマ+トリートメントで客単価9,000円では時間生産性が低くても仕方がありません。

でも、そうじゃありません。

カット+カラーで客単価9,000円以上ですから、普通に考えるとお客様の平均滞在時間2時間といったところです。

会社としては、仕事の仕方もマニュアル化してはいます。

誰でも(は難しいのかもしれませんが)2時間で終われるように。

ここは重要です。

個人の能力差は必ずありますから、その差をなくして売上げれるような仕組みを作ってあげる必要はあります。

それでも中々それが達成できない美容師もいます。

会社としてもフォローはします。

あとは、自分自身が意識するしかないです。

客単価もスピードも意識しないと給料も上がらない

客単価は限界売上で考えた時に重要であるため、美容室のメニュー設定は慎重に考えなくてはなりません。

いくら高単価のメニューを揃えても、仕事のスピードが遅くては低単価と差がないなんてこともあります。

みんながみんな同じようにできたら苦労はないんでしょうが、そういうわけにもいかないし難しいのも事実。

客単価の高い美容室で働けば高給というわけではない。

もっと稼ぎたいから労働時間を増やすのも間違い。

もっと稼ぎたいのであれば、仕事のスピードを上げつつ質はキープしなくては。

美容室の売上UPには客単価UPが大事と言われるが、客単価が上がってもお客様の滞在時間も同じように伸びては生産性に差が出ないことも考えられます。

客単価UPとスピードUPの両方が大事だし、そうじゃないと働く美容師自身の給与も上げれない。

私もアシスタントの頃からスピードは意識させられてきたが、やはり時間を意識した仕事をすることは本当に大事である。

何もお客様はゆっくりのんびり技術を提供して欲しいわけじゃない。

丁寧さ、仕上がりが同じなら、基本的には時間が早く終わった方がいいのです。

そうすることでお客様の貴重なお時間を無駄にすることがありません。

たまに勘違いしている美容師もいるが、

「丁寧」と「遅い」は違う

「もっと時間意識して仕事すれば売上もUPするよ」と言うと、

「丁寧にやっているんです」と返してくる。

いやいや丁寧にやるのは当たり前。

ストレートに「遅い」と伝えた方が理解できるのか?

お客様の時間を大切に考えなさい。と言っているんです。

ゆっくり丁寧に施術することが良いと勘違いしているのだ。

大間違い。

丁寧にやることは大事、絶対にお客様に雑な仕事をしてはなりません。それなりの客単価なら尚更。

でも、給料が安いとか、売上が上がらないとか言う前に自分で考えましょう。

売上げれる環境が用意されているなら、自分の意識改革からしてみましょう。

まとめ

美容室が客単価UPしても、時間生産性もUPしないと意味がない。

まずは、美容師の自分が1時間あたりいくらの技術売上を上げているのか計算してみましょう。

【1ヶ月間の技術売上÷稼働時間】

もし3,000円未満なら美容師として給料UPは難しいでしょう。

今の状態でもっと稼ぎたいなら長時間労働をしていくしかありません。

客単価も時間生産性も変わらないのであれば、より多くのお客様を担当するには営業時間を長くすればいい。それだけ。

美容師としてはしんどいだけ。

だから、私なら客単価の低い美容室では絶対働きたくないわけです。

売上UPしても労働時間が伸びたら同じでしょう。

スポンサーリンク