【美容師40代定年⁈】いや!40代でも続けられるし収入も増やせるはず
2017.07.24
「美容師40代で定年」
なんてことをネット上で目にすることがあります。
そんな時『私ももうすぐ定年を迎えるのか?』と不思議に思うことがあります。
実際、30代後半の私は独立開業して3年経ちますが、40代でリタイアすることは考えられません。
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なぜ美容師40代定年と言われるのか
40歳になったら、
- オジさんオバさんになるから?
- トレンドについていけなくなるから?
- 体力的な衰えから?
なんかどれも違う気がします。
私もまだ40代を迎えていないので正直よくわかりませんが、男女共に40歳以降の美容師の従業員数が圧倒的に少ないことから、40代で定年と言われるのかと思います。(下記参考画像、厚生労働省の美容業の統計情報から『常時雇用者の性別年齢』)
確かに上記画像の赤枠部分が40代以上の割合となると、40代定年と言われるのもわかる気はします。
40歳以上でオーナーではなく従業員として美容室に勤めている美容師さんが少ないということ。
これは仕方のないことかとも思います。実際、私が独立を決意して動き出した動機にもこの『40代定年』という言葉と同じような考えが頭の中に多少なりともあったから。
もちろん、40歳過ぎたら美容室で働けなくなるとは思っていませんでしたが、「自分が歳をとって行った時に会社(美容室)は雇用し続けてくれるのであろうか」という不安があったのは間違いありません。
社会に出てからずっと美容師続けてきて、美容師の仕事しかしてきてない人間からしたら、40過ぎたら美容師定年なんてほんと怖いし、夢も何もなくなるでしょう。
じゃあ、なんで40代以上からの美容師従業員数が少なくなるのかを考えると、自分がそうだったように収入に満足できないから美容師(美容室に雇用されること)を辞める。という理由が1番大きいのではないかと思う。
美容師は給与が低く、保障もないから
満足のいく収入がどれくらいなのかは人それぞれでしょうが、やっぱりお金(収入)はすごく大事です。収入が少ないということは、今現在だけでなく将来も不安になります。
確かに『美容師の平均年収』とか調べるとだいぶヘコみます。
私がアシスタントの時は、インターネットが身近なものではなかったので、自分の給与を他と比較することができませんでした。それに、スタイリストの先輩たちの給与明細も見たことなかったので、自分がスタイリストになってみるまで『美容師の給与』がどんなものかわかりませんでした。
さらに自分が無知であったから社会保険のことも全然理解していませんでした。そうです、美容師としての老後とか全く想像してなかったのです。
いや、むしろ独立開業に向けて勉強するまで社会の仕組みすら理解できていなかったと思います。
でも、美容師という仕事や将来性などを考えた時にやっぱり不安になる時があります。美容師の給与で、
- 家族を持てるのか?
- 家族を守っていけるのか?
- 老後生活していけるのか?
こういったことをリアルに考え始めるのが20代後半(私の場合)。
そして、決断して動くのが30代半ばとか。と考えると40代以上の美容師従業員数が少なくなるのではないか。
収入は本当に大事。心の安定ですから。
私も友人や後輩からたまに聞かれたりします。「どうすれば美容師で稼げるの?」と。
(特別稼いでいるわけでもない私に聞かれても困るのですが…)
この質問にはこの記事で回答しているつもりです。
本当に40歳迎えて美容師は無理なのか?
ここからは、完全に私の主観でありリアルになります。
私は、40代50代の家族持ちの男性美容師で、オーナーではなく美容室に勤めている人を数人知っています。以前、勤めたことのあるサロンの先輩達です。
よく「大変だよ〜」とか言っていたのを覚えています。『大変なのだろう。この人たちみたいになってはいけない』と失礼ではありますが思っていました。
でも、
- 売上が半分に落ちた
- 体がついていかない
というようなことはなかったようです。
確かに、トレンドについていけているか?というと、ついていけてない人もいたし、ついて行く気もない人もいた。
徐々にではあったと思うが客数は減っていた。けれども、単価を上げるなどして売上はそこそこキープ出来ていた。
ファッションがダサい。体型がオッさん。というほどの状態ではなかったし、美容師として清潔感はあった。
お給料を幾ら貰っていたかまではわからないが、しっかりと家族を守っていたように思えた。
ただ「腰が痛い。シャンプーがきつい。老眼が始まった。。」などは、リアルに年齢を感じさせてしまう部分ではあったが。
なんで、このオジさん美容師達が独立もせずにその年まで従業員として働いていたのかを考えると、勤めているサロンがオジさんになっても働ける環境であったから。だと思う。
オジさん美容師でも働ける環境とは
これは、経営者の考えやサロンの状況などでいろいろだと思うが、私が見てきた感じでは『サロンの顧客の高齢化』が考えられます。
長年営業し続けてこれた美容室であれば、固定客の売上である程度安定した経営が続いています。その固定客が担当美容師と共に年を重ねてきているので、美容師側とお客様のギャップが生じていないからだと思います。
お客様と共に年齢を重ね、いい形で美容師として年を取っていき、サロンという箱も同じように変化していければ、40代でも50代でも安定して収入を得ていくことはできるのではないでしょうか。
常に若いスタッフ達で構成され、若いお客様をターゲットとする美容室では、オジさんになっても働き続けるという選択はできないかもしれませんが。
オジさんオーナースタイリストでも頑張れる
40代で定年なんてないない。50代でリタイアもないでしょうね。
私ももうすぐ40代に入りますが、まだまだ収入を上げていく気持ちしかありません。売上も落とさないし、むしろ上げていくことを考えています。
たぶん、30代後半のオーナースタイリストなら同じように思っているのではないでしょうか。
確かに20代と比べると体力の衰えは感じます。けれど、技術力や人間力などは確実に若い時よりアップしていると実感できます。
まだ40代じゃないから30代後半としての考えになりますが、美容師としての経験値はやっぱり長く美容師続けていくからこそ上がるものだし、人間としての経験値もいろんなことを経験しながら年齢を重ねていくことで上がるものでしょう。
お客様のご希望を叶えるためにも美容師としてのたくさんの引き出しがあった方がいいし、営業中何か問題が起きた時などあらゆる選択肢の中からベストを導き出すのも経験があった方がいい。
若い時には出来なかったこと、分からなかったことが、オジさんオバさんになったら出来るようになって、分かることもある。
若い時の方が得意なこともあれば、40代の方が得意なこともあるはず。
確かに私の小さなサロンでも求人募集中で、若く元気な子が応募してきてくれたら嬉しいとは思っている。だが、以下のようにも思っている。
ずっと美容師を続けてきたけど将来が不安で美容師を辞めてしまった30代40代の美容師さん。勿体無い。真面目にずっと続けてきたなら、きちんとした技術もあるでしょう。
運やタイミングもあるでしょうし、もちろん努力し頑張ってきた中での決断なのかもしれません。
でも、やっぱり美容師の仕事が好き。美容師がやりたい。そう思っている真面目な人がいたら一緒に働きたい。
業界的にすごい人材不足、うちみたいな小さなサロンは本当に求人難。
若いアシスタントをしっかり育てていきたい気持ちもあるし、即戦力のスタイリストが欲しいという気持ちもある。そう、欲張りな思いであることはわかっている。
それに、美容業界でも波が来ている『社保加入』も出来ていないのだから、もしかしたら「何言ってんだよ。思いを語る前にやることやれよ」と言われてしまうでしょう。
もちろん、社保加入は考えるべきです。ただ、うちのような小さなサロンは働いてくれているスタッフの意見が最優先です。社保加入の話は、本題からズレてしまうのでしませんが。
少し話が逸れましたが、40代美容師だからこその強みというものがあると私は思うんです。
美容師で40越えたら収入が必ず減ると決まっているわけじゃない。40歳になってからの方が収入が上がる可能性だってあるわけだから。
だから、40代で美容師定年迎えるからその前に美容師辞めようとかいう選択肢は違う気がします。
年齢が上がっても体が元気なら、美容師で収入を上げるのも自分次第なはず。
私は、オーナースタイリストなので毎日サロン営業をしています。私と同様の友人や先輩も同じようにオーナースタイリストで営業しています。
まだ、40歳前後なので売上も上げれているのかもしれません。50代になったらわかりません。
売上が落ちていく前に完全に経営に回る。これも皆考えています。けど、容易ではない。
勤めていようが、経営者になろうが、何かしらの不安はあります。
『そうなんです。美容師やっぱり悩むよね。先のこと考えると』でも書いていますが、独立しようがしまいが悩みがつきません。。
40代美容師定年説なんて、、、
あまり自分らしくない口調となりますが。
美容学校卒業して、国家試験に合格して、美容室に就職して、毎日毎日仕事ばっかりで、金も全然なくて、美容師しかしたことなくて、30代になって他に何が出来るかなんて想像できなくて、やっぱり美容師続けること選んで、30代半ばで独立開業して、いろいろありながら頑張って3年経って、、、
あと少しで40代になって、、、定年??
『ふざけんなよ!』
美容師ずっと続けてきている周りのみんなも頑張ってるよ。まだ借金返済中だったりするよ。家族もいるよ。少ないけど仲間(スタッフ)もいるよ。これからどうなっていくかだってわからないよ。
それでも自分が選んで進んできた道だし、やるしかないんだよ。
別に美容師40代で定年とか言ってる人に文句を言いたいわけじゃないし、言っているわけでもない。
今、美容師をしている人(数少ない貴重なうちのスタッフ含む)。これから美容師になろうとしている人に、40歳以降の美容師人生を悲観的なものと思う必要はない。
少なくとも私は40歳以降も頑張る。だって、お客様に「私の絶対に死なれたら困る人リストに入っているから」なんて言われたら、定年とか考えてられません。
40代になっても50代になっても美容師としてお客様の支持を得れるよう努力すればいい。
美容師人生にも人それぞれ形があるでしょうから、40代定年という意味合いも色々でしょう。40代で管理職や経営者として現場を離れるということかもしれないし。
『40歳過ぎたら美容師終わり』ではない。終わりを決めるのは自分自身でしょう。
そもそも、40代を迎えることに大きな不安を抱く美容師ですが、30歳になったときだって美容師としての節目と感じて悩んだでしょう。
独立か?それとも…?みたいに。
若くて元気ならそれでいい。
追記:2019’11
今は無事40越えました。収入は下がっていません。なんとか頑張れています。
40歳になっての記事はこちらです。
『美容師男40歳。しんどかったり、嬉しかったりいろいろです』
40前後の美容師の悩みって深いのかもしれない…
あまり独りで悩みすぎずに誰かに相談するなり、同世代と共有するなりして息抜きして欲しいです。
私も常に不安です。立場や状況は違えど悩みを抱えているという40代なので。年の近い先輩と飲んだりしてたまに発散しています。